施工ガイド

下地処理が8割
大判タイルの施工で一番手間がかかるのは下地処理です。600×600mm以上のタイルを貼る場合、下地の平滑度は3mにつき±2mm以内が必要です。これを超えるとタイルの角が浮いたり、接着不良が起きます。
コンクリート下地はセルフレベリング材で平滑にするのが確実です。木造の場合はまず合板を捨て貼りし、その上にセメントボードを張ります。合板に直接タイルを貼ると、木の動きでタイルが割れます。
下地の含水率もチェックしてください。打設後28日以内のコンクリートは含水率が高すぎます。含水率計で6%以下になってから施工開始が基本です。
接着剤と目地材の選び方
大判タイルには専用の接着剤が必要です。一般的なセメント系接着剤(JIS A 5548 タイプI)では保持力が足りません。大判対応の変形追従性接着剤(S1またはS2クラス)を使ってください。
当店で推奨しているのはMapei Keraflex Maxi S1とLitokol Litoflex K80です。どちらもオープンタイム(塗布してからタイルを貼るまでの猶予時間)が20〜30分あるので、大判タイルの位置調整がしやすい。
接着剤は裏面全体に均一に行き渡る必要があります。クシ目ゴテで片面塗布だけだと接着率50〜60%程度にしかなりません。大判タイルでは両面塗布(下地とタイル裏面の両方)が必須です。接着率90%以上が目標値です。
目地材は、床用にはセメント系(幅3mm以上)、壁面にはシリコーン系を使い分けてください。浴室の床はエポキシ系目地材が耐久性の面で有利です。
タイルのカットと穴あけ
大判タイルのカットには湿式タイルカッター(テーブルソー)が必要です。ハンドカッターで600mm以上の直線カットは現実的ではありません。刃はダイヤモンドブレードの連続リム型を使ってください。セグメント型だとチッピング(端の欠け)が出ます。
水栓や排水管の穴あけにはコアドリル(ダイヤモンドホールソー)を使います。穴を開ける際は必ず水をかけながら作業してください。乾式だとタイルが熱で割れるか、ドリルの寿命が極端に短くなります。
L字カットやコの字カットが必要な場合は、直線カットを2回に分けて行い、交差部分はグラインダーで仕上げます。カットの多い現場では予備として注文枚数の10%を追加で確保しておくことを勧めます。

施工後のメンテナンス
磁器質タイルは基本的にメンテナンスフリーです。中性洗剤で水拭きするだけで十分です。アルカリ性洗剤や塩素系漂白剤は目地材を劣化させるので避けてください。
施工直後は目地材が完全に硬化するまで48〜72時間かかります。その間は水を流さないでください。特に床タイルの場合、施工後3日間は重いものを載せないのが理想です。
マット仕上げのタイルは光沢仕上げに比べて汚れが付きやすく見えますが、表面のテクスチャに汚れが入り込んでいるだけです。メラミンスポンジで軽くこすれば落ちます。研磨剤入りのクレンザーは表面を傷つけるので使わないでください。
当店ではタイルをご購入いただいたお客様に、推奨クリーナーとメンテナンスシートを無料でお送りしています。ご注文時にお申し付けください。